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昨日、こんなニュースを見ました。

とあるスーパーで「割引金額はアルバイト・パートさんが決めている」とのこと。

 

すごく違和感を持ちました。

 

勉強熱心な経営者であれば経営の神様・稲盛和夫氏のこの言葉を知っているはず。

「値決めは経営」

値決めは経営を左右する重要なことです。

パートさんが決めるようなことではないはずです。

 

しかし、ニュースをよーく見ていると、

「ははーん、なるほどね」と思いました。

 

どういうことかというと、

 

全ての商品の値決めをアルバイト・パートさんが決めているわけでないのです。

その日の目玉商品だけをアルバイト・パートさんが決めているのです。

 

そりゃそうですよね。

この値上げ値上げのご時世に、すべてパートさんに値決めを任せていたら、

経営が成り立つはずがありません。

お客さんを呼ぶための目玉商品だけを任せているのです。

 

目玉商品の決定だけに限定するならば、

実際に自分自身がスーパーで買い物をしているパートさんのほうが、

お客様のニーズに近いところにいるのは明らかです。

パートさんのほうがお客様の感覚に近いんです。

 

でも、それはあくまで目玉商品だけ。

それ以外の商品は通常の価格で販売する。

集客方法としての目玉商品です。

そのために、アルバイト・パートさんの声を活用しているんですね。

理にかなっていますね。

 

ちなみにこの目玉商品、マーケティング的には「フロントエンド」といいます。

プリンターを安く売って、インクカートリッジで稼ぐ商法、

牛丼を安く売って、トッピングやもう一品で利益を出す方法、

これらと同じ商法です。

 

このような商法を知らない人がこのニュースを見ると、

「あ、あのスーパーって安いんだ!」と解釈して、

そのお店に買い物に行くことになるのだろうと思います。

 

さすがです。

 

「フロントエンド」商品は大事ですね。

さて、あなたのビジネスではここから何かヒントを得られそうですか?

とっても大事なことですね。