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「食料品消費税ゼロで多くの飲食店が潰れる!」
という声がありますね。
これは正しいのかどうか?
私なりの考え方のお話をしたいと思います。
まず、大前提の考え方について。
本体価格1000円のモノは、消費税100円を足して、1100円で売る、
これが消費税の大きな前提ですよね。
でも、これって売る側の考え方に過ぎない、ということ。
買う側からするとどうなるか?
ちなみに、財務省は「税込表示」を強制しています。
すると、買う側からすると、「税込金額」で買う買わないを判断する、
ということになるんですね。
そう。
買う側の心理は、「税込金額」がすべてです。
「これは1100円だけど、そのうち100円は消費税だよね」
「だから実体は1000円だから、それで買うかどうか決めよう」
とはならないんです。
となると、
以前のブログでも書きましたが、
「価格の一部を消費税とみなす」
という消費税の規定が適用されてしまうのです。
その論理で食料品が消費税8%と0%の場合を比較します。
前提条件:販売価格1000円、原価300円。
8%の場合
預り消費税=1000円×(10/110)=90円
仮払い消費税=300円×(8/108)=22円
差引納付額=68円
0%の場合
預り消費税=1000円×(10/110)=90円
仮払い消費税=300円×(0/100)=0円
差引納付額=90円
飲食店の負担増加=90円ー68円=22円
大事なことなのでもう一度言いますが、
売買金額は買う側(市場)が決めるので、税込金額が判断基準です。
すると、
税計算が変わるだけで販売金額1000円あたり22円の負担増です。
年間売上金額は1000万円の個人飲食店の場合に置き換えると、
税負担が22万円増える理屈になるんですね。
年間売上金額1億円の飲食店の場合では、
税負担が220万円増えることになります。
売買金額が変わらないのに、税負担だけが増える、という構造です。
これでは、飲食店の資金繰りは非常に苦しくなる、という論理です。
ご理解いただけましたでしょうか?
あらためて、この論点での問題点は何か?
「税の理屈」と「価格決定の意思」は別物であることです。
この考え方は意見が別れるでしょう。
「緊縮財政」がいいのか?「積極財政」がいいのか?
みたいに。
でも、実際に自らのリスクで経営をしている経営者からすると、
日々、お客様の意見に直接触れているので、
私の意見に賛成してくれる人が多いのではないかと思います。
消費税についての数多くある意見の一つ、と思っていただければ幸いです。


