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党首討論で国民民主党だけが、飲食料品に消費税減税に賛成しなかった、
とのニュースがありました。
その理由を聞くと、
税理士の立場からすると「よく分かってるな」と思いました。
どういうことか?
飲食料品の消費税減税といっても、方法が2つあります。
1つは「非課税」とする方法。
もう1つは「免税(税率0%)」とする方法。
どっちにしても、飲食料品に消費税は上乗せされません、
じゃあ何が違うのかという話ですね。
まず、原則的な消費税の計算について説明すると、
「預かった消費税」-「支払った消費税」=差引「納付する消費税」
というのが原則です。
「非課税」も「免税」も、「預かった消費税」は同じく0円ですが、
「支払った消費税」の扱いが違ってくるんですね。
「非課税」の場合、
「支払った消費税」は消費税の計算上、マイナスできません。
実質的に、農家さんなど業者の負担になります。
となると、「預かった消費税」「支払った消費税」ともに0円で、
「納付する消費税」も0円になります。
「じゃあ問題ないじゃないか!」と思いますよね?
ところがそうじゃないんですね。
こんな例があるんです。
医療費は消費税が非課税なんですが、
消費税関連で問題があると言われています。
医者は、薬品や医療設備など多くの消費税を負担をしています。
そして、その消費税負担をまかなうために、医療費にその負担分が上乗せされている、
との話があります。
つまり、消費税が「非課税」と言いつつ、
患者さんなど利用者が実質的に、消費税を負担している、ということです。
そう、
飲食料品も「非課税」にすると同様なことになる可能性が大です。
「物価対策」のために減税するのであれば、
「非課税」では意味がないんですね。
最終販売までの過程での消費税が、物価に上乗せされてしまうんです。
これでは物価は下がりません。
では、「免税(消費税率0%)」ならどうか?
この場合は、「支払った消費税」を消費税の計算上引くことができます。
となると、「預かった消費税」は0円なので、
計算したらマイナスになってしまいますよね。
すると、マイナスになった分は、還付されるんです。
返してもらえるんです。
こちらも例を出しましょう。
これと同じような状況になっている業種があります。
それは、海外に輸出している自動車製造業、
そう、トヨタなどです。
海外への輸出は、「免税(消費税率0%)」なんです。
その結果、トヨタは毎年、多額の消費税を還付してもらっています。
これを「実質的な補助金」という人もいます。
つまり、飲食料品を「免税(消費税率0%)」にすると、
農家さんなどは消費税が戻ってくることになります。
じゃあ、「免税(消費税率0%)」のほうがいいじゃないか、
となりそうです。
しかし、この日本という特有な市場でそれができるか?
という問題があると思います。
日本の農家は兼業農家が多く、
大赤字を出して、
ほとんどの作物を自家消費で自分で食べて、
少しだけ農協さんに販売している、という農家さんが多いんですね。
ほとんど自分で食べているという農家さんに対して、
かかった消費税を還付する、というのはどうなんでしょうね?
という話にならないでしょうか。
(^-^;
だったら、飲食料品に限らず、
一律5%に減税する、という国民民主党の案のほうがまだ、
物価対策という意味では、利にかなっているな、
と個人的には思います。(^-^;
田舎の一税理士の個人的な感想です。(^-^;


