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相続税の申告の実務で重要なことといえば、通帳の履歴確認です。
名義預金や生前贈与などの漏れがないかを確認することが主な目的です。
例えば、
被相続人の口座からまとまった資金の引き出しがあったとします。
「さて、これはどこに行ったのでしょう?」(何に使ったのでしょう?)
となるわけですが、昔のことなので記憶にないことが多いです。
そんなとき、
「一応確認のために家族の口座に入金にされてないか確認してもいいですか?」
「ないとは思いますが、一応念のために。」
と言って、家族名義の口座を確認させてもらいます。
すると、あるんですね。
隠そうとしていたわけではありません。
本当に忘れていたんです。
で、「ああ!そういえばあの頃、こんなことがあった!」
と思い出したりするわけです。
なので、「ないとは思いますが、念のために」という枕詞をつけて、
家族名義の預金も確認させていただいています。
「主人の相続なのに、なぜ私の通帳を見るの!?」
と怒る方もいらっしゃいます。
すいません、同じようなことをおっしゃりながら、
調べてみたら相続財産になる入金があった方がいたのです。
「ないとは思いますが、念のために」確認させていただいています。
後になって、税務調査でばれると、
追徴税額の上に過少申告加算税というペナルティがあります。
加えて利息に相当する延滞税がかかります。
そして、お客様はこう言うでしょう。
「税理士さんに任せてたのに、なんでこうなるの!?」
私にとってそれは本望ではありません。
仕事を受けたからにはキッチリとさせていただきたいと思います。
なので、家族の通帳を確認させていただくこともあります。
それが税理士の仕事なのです。
どうかご理解をお願いいたします。