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銀行に「直近の試算表をください」って言われたけど、どうすればいい?

試算表って税理士が出してるやつだよな?

資料の督促のメール、最近無視してるけど別にいいよね。

試算表がほしいって言えば、作るのが税理士の仕事だよね。

ちょっと電話してみよう。

 

う~ん、困ってしまいます。(^-^;

 

これを他の例えで言えば、

「卵ないけど、目玉焼きを作ってください」

と同じことです。

 

卵がなければ目玉焼きは作れません。

かつ、卵さえあれば目玉焼きができるものではないですね。

 

卵の賞味期限は大丈夫か?品質の悪い目玉焼きは作れませんよね。

卵を割ってフライパンに入れる作業が必要です。

ちゃんと黄身がグチャグチャにならないように割らないといけないですよね。

フライパンに入れたら温める時間が必要です。

黄身と白身が固まったらおしまい?

いやいや塩や醤油など調味料をかけないと美味しく食べれませんよね。

 

じゃあ、試算表はどうやって作られるのか?

 

まず、計算の前提となる請求書や領収書などの資料が必要です。

そして、領収書は本当に経費になるものなのか税理士事務所はチェックします。

子どもと行ったディズニーランドは明らかにプライベートですよね。

プライベートのものが混ざってましたよ、という義務があります。

 

次は消費税の確認ですね。

軽減税率が導入されてから、面倒な作業が増えました。

テイクアウトなのか?イートインなのか?

一枚一枚のチェックをしないと正しい計算ができません。

 

金額が大きいものは要注意です。

一度に経費にできない固定資産の可能性があります。

領収書だけでは判断がつきません。

請求書など明細がないと正しい計算ができず、保留にせざるをえません。

 

請求書・領収書をもとに仕訳を一つずつすべてチェックします。

そして、長い時間をかけて、すべて入力が終了しました。

やっと出来上がり・・・というわけにはいきません。

 

出来上がった試算表を眺めてみます。

飲食業のお客さんなのに、売上原価の率が50%?

飲食店の原価率は通常30~40%です。

これは異常な数字ですね。

 

売上の計上が漏れているのか?

売上原価にしてはいけないものを売上原価に入れているのか?

プライベート用の食材も仕入に入れていることはないか?

贈り物の食品を原価に入れているのではないか?

確認をしないと適切な試算表とは言えません。

 

ん?また一つ、変なところが見つかりました。

なんと現金残高がマイナスになっています。

マイナスは数学の世界ではあっても、算数の世界ではありえません。

実際のこの世の中で現金残高がマイナスにはならないのです。

 

こうやって、一つ一つの仕訳を確認し、

その後に全体のバランスを確認し、

ようやく試算表はできあがります。

 

今日は7月28日(金)です。

「1月から6月までの資料を今日の夕方持っていくから、月曜日に試算表をよろしく!」

 

鬼ですか?(^-^;

 

お客様は大事です。

でも、お客様は神様です、とはもう最近では言わないですよね。

 

税理士事務所とうまく付き合うために、

もうちょっと税理士事務所のことを理解していただけると、

お互いにとってハッピーだと思う今日この頃です。

 

大変、失礼をいたしました。