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「スマホは危険だから、子どもに持たせない方がいい!」
という意見、最近はそれほど聞かなくなってきましたかね。
確かに、出会い系などスマホは犯罪へつながるリスクがあります。
その一方で、子どもが外出しているときにすぐ連絡がつく、などの便利な面もあります。
「スマホを子どもに持たせない」というのは実際にはあまりされない選択ではないでしょうか。
これが税務の世界でもあります。
脱税まがいの税逃れスキームを紹介しているサイトが山ほどありますよね。
大多数の税理士からすると、大変心配なことです。
じゃあ、そんなサイトが見れないようにするため、
インターネットは全て遮断してしまえばいいのでしょうか?
それは違いますよね。
子どもにスマホを持たせないのと同じ理屈ですよね。
最終的に、その税逃れスキームをするかどうかは「自己責任」です。
それを見た人に判断が委ねられるのです。
ただし!税理士は一般の人とは違います!
税務のプロとして、税理士としての判断をする必要があります。
その税逃れスキームをお客様に提案されたからと言って、
そのままその税逃れスキームのお手伝いをするのは税理士の義務ではありません。
税理士は自己の判断により、職業倫理に基づいて、
お客様の依頼を受けるかどうかの判断をします。
例え、お客様に頼み込まれても、それが職業倫理に照らして、
許されるものでないと判断したときには、お断りする「義務」が税理士にはあります。
これは「権利」ではなく「義務」です。
税理士には崇高な理念を掲げた税理士法があり、それを守る義務があるのです。
お客様の要望を100%聞くことは税理士の仕事ではないのです。
それはさておき、
脱税まがいの税逃れが好きな人のYoutubeには、
脱税まがいの税逃れの投稿ばかりが出てくるようになっています。(^^;
Youtubeのアルゴリズムがそうなっているからです。
犬が好きな人には犬の投稿がよく出てきて、
旅行が好きな人には旅行の投稿がよく出てきます。
税逃れの好きな人には税逃れの投稿がよく出てくるのです。
そんな投稿ばかり見ていると、それが「正しい」ことのように錯覚を起こします。
これは人間心理を考えると、避けられないことです。
税理士はそんな錯覚を持っている人から相談を受けることがあります。
そんなときは、それが「正しくない」ことを説明しなくてはなりません。
実際には、「正しい」と思い込んでいる人にその説得をしても、
なかなか受け入れてもらえないことが多いと思います。
そうなると、最終的には「自己責任」ということで、
話を結論付けることが多くなると思います。
これはもうしょうがないのかもしれません。
そもそも、テレビや雑誌といったマスコミの報道も公平公正なのかというと、
そうは言いきれないのが現代です。
何が「正しい」のか、何が「正しくないのか」、
「自己責任」で判断して、恥ずかしくない生き方をする必要がある時代だと思います。