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「税逃れ」とは「脱税」ではありません。
「脱税」とは法律を破って税負担を少なくする、ということ。
「税逃れ」は法律のスキマをついて税負担を少なくする、ということ。
国税当局は、この「税逃れ」をかなり嫌っています。
まず、どこかの法律にひっかからないかを探して、
なんとか違法行為であることにできないか検討します。
見事にスキマをついて、国税当局が反論できないものは、
晴れて税負担を少なくすることに成功します。
しかし、それも束の間で、法改正が入り、
そのスキームはもう使えなくなります。
しかし、かなりの場合、そうはいきません。
何かしらの法律に触れていることを国税当局側が見つけ、
その法律にしたがって追徴課税を受けることになります。
「同族会社の行為計算の否認」の規定など、
国税当局側が柔軟に判断できる余地を設けてある法律もあります。
先日、ブログに書いた倒産防止共済の改正は、法改正がされたケースです。
うまく、契約と解約を繰り返して、「税逃れ」をしていた人がいたのでしょう。
法改正をすることで、「税逃れ」の穴をふさいだようです。
もう一つのケース、
国税当局が法に触れていることに持って行ったケースとして、
相続税のタワーマンション事件があります。
時価の計算で相続税を逃れていたけども、
それは時価とはいえないので、時価の計算をやりなおして、
相続税の計算をやり直すこととなった事件です。
さて、ここからが一番言いたいこと!
世の中には「こうしたら節税になりますよ!」
という情報が氾濫しています。
しかし、それらは上記の「税逃れ」であることがあります。
怪しい人物が怪しいことを言っていケースが多く見られます。
国税当局はそれを認めてたまるか、と目を凝らしています。
なので、このような情報には慎重になってください。
タワーマンションによる相続税の税逃れも、
明らかに税金を逃れるためにやっていたのが見え見えでした。
このような見え見えの「税逃れ」には、
国税当局は常に厳しい態度でのぞんでいます。
もし、ずっと以前から住んでいたタワーマンションであれば、
このような問題にはならなかった可能性があります。
「税逃れ」は「脱税」の一歩手前の危険な行為です。
私としては絶対にオススメできません。
「税逃れ」の行く末は2つです。
法改正が入り使えなくなるか、
他の法律に引っかかって追徴課税になるか、
どちらかです。
もし、何かの「節税」スキームを見つけたら、
信頼できる税理士に相談してみてください。
そしてそれが、「脱税」なのか、「税逃れ」なのか、
自社も取り入れるべき「節税」なのか、
税理士の意見を参考にしてください。
世の中には無責任な情報があふれています。
実行に移す前に相談をすることをオススメします。