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北陸での遺産分割の家族の話し合いで一番多いケースは、

やはり、長男がリーダーシップを取って兄弟をまとめて、

「この内容で分割したいと思う。実印を押してくれ。」

というパターンではないかと思います。

家督相続の風習がまだまだ残っている地方では、

「長男が大部分を相続して、

その他の兄弟はハンコ代と呼ばれる現金をいくらかもらう」

そんな分け方がまだまだ多いのかなと思います。

 

しかし、長男がリーダーシップを取れないとき、

これはもめがちなのかな、という気もします。

 

いわゆる「一姫二太郎」のケース。

子どものときは、姉の女の子が弟の面倒を見て、

親としては子育てがとても助かるという面があります。

 

しかし、これが相続になると、

 

リーダーシップを取れない弟(長男)、

リーダーシップを取らせない姉(長女)、

ということが起こることがあるのです。

そして、長女が嫁に出て都会に住んでいるような場合、

都会の「兄弟は平等に分割する」という考えが刷り込まれて、

長男の家督相続的な発想と対立するという事態も起こったりします。

 

こう考えると、

子どもの頃はよかった一姫二太郎も、

相続に関してはちょっと難しい側面があるような気がします。

 

ただ、解決方法もないわけじゃないです。

それは、親が生前からちゃんと分け方を子ども達を示しておくこと。

そして、その意見を尊重されるような尊敬される親であること。

そうすることで、親がいなくなった後でも、

子ども達は親の言うことを守っていきます。

これはどんな相続でも言えることですね。

子ども達のもめごとの原因は、結局、親にあると考えることができます。

 

親として子ども達に胸を張って生き方を説明できる、

そんな親でありたいものです。