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「不動産を法人に移したら相続税の節税になりますよね?」

たまーに聞かれます。

 

その答えは

「そう単純な話じゃないですよ。」

 

例えば、

会社を設立して、その会社に建物を移したとします。

つまり、会社が個人から建物を購入したという扱いです。

すると、財産はどうなるかというと、

建物を移す前:財産は建物

建物を移した後:財産は設立した会社の株式

こう変わるわけです。

 

よくある誤解です。

「会社に建物を移したら、個人の財産からキレイサッパリなくなってしまう。」

そう考えてしまう方がいらっしゃいます。

実はキレイサッパリなくなることはないんです。

「会社の株式」という財産として残るわけなんですね。

 

となると、

建物のままで持っていた方がいいのか?

会社の株式に形を変えた方がいいのか?

という話になってくるわけですが、

結論、「単純な話ではない」のです。

いろんな計算をしないといけないですし、

必ず得だ、というわけでもありません。

 

いろんな相続税節税スキームが世の中で宣伝されていると思いますが、

単純に鵜呑みにするのはまずいと思います。

ちゃんと理解した上で対策は行っていきましょう。

 

「○○をすれば必ず節税になる!」という言葉に騙されず、

その人その人にあった対策を考えましょう。

 

不動産を法人に移して節税になる理由は、

個人から財産がキレイサッパリなくなるからではありません。

もっと違う他の理由があるからです。

不動産を法人に移すときは、その理由をちゃんと理解した上で行いましょう。