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さて、ふるさと納税について。
以前にも書きましたが、私はふるさと納税をしません。
なぜかというと、
私が返礼品目当てに他の市にふるさと納税をすると、
その分、石川県や野々市市に行くはずの私の税金が減るからです。
私としては、今住んでいる野々市市や、
一日も早い能登の復興のために頑張っている石川県に、
私の税金を納めたいと思っています。
なので、ふるさと納税はしません。
ということは、さておき、
マーケティング的な視点から、ふるさと納税を考えます。
まず、商売の基本中の基本の話です。
事業者は「自分が売りたいもの」を売るのではなく、
「お客様が買いたいもの」を売る必要があります。
これ、すごく大事です。
商売をしている人なら当たり前です。
しかし、ふるさと納税の返礼品を考える人って、
基本的に公務員なんですよね。
つまり、商売をしたことがない人なんです。
「ふるさと納税をする人がほしいもの」を出品する必要があるのに、
「自分の市町村がアピールしたいもの」を出品して、
その結果、ふるさと納税が全然集まらない、
ということが起こると想像されます。
おそらく、ふるさと納税が始まったばかりの頃は、
各市町村は相当苦労したのではないでしょうか。
しかし、ふるさと納税が始まってからかなり経ちます。
すでに、市町村はそのことに気がついていて、
当然その目線で返礼品を考えていることと思います。
これが、ふるさと納税制度でよかったことかなと思います。
つまり、今まで商売人の目線がなかった市町村が、
ふるさと納税の機に、
商売人の目線で考えることができるようになった、
のではないかと思っています。
公務員はともすると、予算を消化することばかり、
つまりお金の使うことばかり、になりがちです。
お金をいただく、ということに無頓着になりがちです。
しかし、ふるさと納税を機に、
お金をいただくための工夫・努力を考えるようになった、
と思われます。
お金をいただくことの大変さ・大事さを
身をもって体験したのではないかと思います。
公務員の方々が民間と同じような目線を持つことで、
より身近な行政が実現されるのではないかと思います。
ふるさと納税は、そういった意味では、
意義のある制度だったのかなと思った次第です。