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さて、クラウド会計を導入した会計初心者にありがちなミスを紹介します。
それは、販売時にお客様がクレジットカードを利用したときの処理です。
例:5500円のモノを売って、220円の手数料を引かれ、5280円の入金があったとき。
正しい処理を先に書きます。
販売時:(売掛金)5500 (売上高)5500
入金時:(預金) 5280 (売掛金)5500
(支払手数料)220
では、ありがちなミスはというと以下のとおり。
販売時:処理なし
入金時:(預金)5280(売上高)5280
はい。大きなミスが2つ起こっています。
1.売上の計上時期がずれています。売上は販売時に計上するのが原則です。
年をまたいでいた場合、税務調査で「売上計上もれ」を指摘されます。
要注意です。
2.売上高の計上金額が違っています。会計の原則は両建てです。
つまり、収入と経費は両方計上するのが原則で、相殺後の金額ではNGです。
消費税の判定1000万円は当然相殺前で計算するので、
ここで少なく計上してしまうと、消費税がかかるかどうかの判定を誤ることになります。
では、このような仕訳になる理由の説明です。
仕訳の大原則を振り返ります。
<借方項目(左)>
「資産の増加↑」
「負債の減少↓」
「費用の増加↑」
<貸方項目(右)>
「資産の減少↓」
「負債の増加↑」
「純資産の増加↑」(個人の場合は「元入金の増加↑」)
「収益の増加↑」
販売時は前回書きましたので省略します。
入金時の処理です。
この入金は3つ項目に分解できます。
1.預金が5280円増えた。「資産の増加↑」借方項目(左)
2.売掛金5500円が回収された(減った)。「資産の減少↓」貸方項目(右)
3.手数料220円が発生した。「費用の増加↑」借方項目(左)
借方項目=5280+220=5500円
貸方項目=5500円
ちゃんとバランスが取れるのです。(^-^)
複式簿記は必ず借方合計額と貸方合計額が一致します。
一致しないときは処理のどこかが間違えています。
不思議に感じると思いますが、うまくできているのが複式簿記なのです。
必ず借方合計額と貸方合計額が一致することを確認しましょう。
ちなみに「freee」はこの複式簿記を表に出していません。
「freee」風に分解すると、
預金の増加5280円=売掛金の減少5500円ー手数料の発声220円
こっちの方が分かりやすいという方もいらっしゃるでしょうが、
複式簿記に慣れてしまうと、逆にこっちの方が面倒になります。
借方合計と貸方合計という発想がないので、バランスで確認できないんですね。
これは余談でした。
というわけで売掛金の回収をしたときの処理でした。
これは売掛金に限らず、手数料など諸費用を相殺されたときの共通の処理方法です。
早く頭を慣らしていきましょう。
以上です。