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私が簿記の3級をとったのは大学生時代です。
そう、社会人ではなかった頃。
一般社会でどんな取引がされているのか知識がほぼゼロだった頃です。
そのときに、理解に苦しんだのが「売掛金」。
大学生にとって、モノを買ったら、その場でお金を払う、というのが当然のことです。
「モノを買う」=「お金を払う」という考えしかありませんでした。
そこで出てきたのが「売掛金」。
「モノを買う」≠「お金を払う」
??????
そんなことあるのか?と思った記憶があります。
社会に出てみれば当然のことですね。
小売業者さんまたは卸売業者さんは「モノ」を届ける。一緒に納品書も渡す。
また違う日に「モノ」を届ける。一緒に納品書を渡す。
そして締め日が来たら、納品書を集計して請求書を発行する。
購入した会社は、その請求書を確認して、お金を振り込む。
(または集金しに来た業者さんに支払う。)
「モノを渡す」と「お金を受け取る」のタイミングが違うんですね。
でも「モノを渡す」と、お金を請求する権利が法律上発生します。
その権利が「売掛金」なんですね。
なので、「モノを渡した」ときの仕訳は以下のとおり。
(売掛金)××× (売上高)×××
そして「お金を受け取った」時の仕訳は以下のとおり。
(現金)××× (売上高)×××
ただ実務では、同じ月の中で何度も「モノを渡し」ているので、
その都度この仕訳をしないところがほとんどでしょう。
実務では、請求書を発行した時点で仕訳を切る、というのが多いと思います。
法律上は「モノを渡した」時点で請求権は発生しているので、
厳密には「モノを渡した」時点で仕訳をするのが正しい処理です。
そこは割り切って考える必要があります。
というのが「売掛金」の正体です。
分かりやすかったですか?(^-^;