野々市・金沢・白山市を中心に活動している「かわした税理士のブログ」へようこそ!

 

「うちは財産がないから、相続のときに揉めないよ~」

ちょっと言いたくなりますよね。

でも、これは相続させる側の考えであって、

相続する側はそうでもないんですよね。

 

こんな統計があります。

遺産分割で裁判になった事例の、遺産額別割合です。

 

「1,000万円以下」34.7%

「5,000万円以下」42.9%

「1億円以下」11.3%

「5億円以下」6.4%

「5億円以上」0.6%

「算定不能・不詳」4.1%

 

なんと、「1000万円以下」と「5000万円以下」の合計で4分3以上になります!

 

「ないから大丈夫」じゃないんですね。

「ないから揉める」んですね。

 

たくさんあれば、心に余裕ができて「どうぞどうぞ」になるけれど、

少なかったら「自分が自分が」の奪い合いになる、

そんな構造なあるんじゃないか、と思ってしまいます。

 

相続税の基礎控除はご存知の通り、

「3000万円+600万円×法定相続人の数」です。

となると、揉めてるケースのほとんどは相続税がかからないケースと思われます。

 

税理士にとっては、揉めるケースはあまりないケースかもしれませんが、

相続という場面では、こんなことになっているんだということを、

分かっておく必要があるのかな、と思っています。