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遺言は実は、士業は代理作成できません。

 

確かに、士業の人はいろんな申請書や届出書を代理で作成しています。

そして、それを業(なりわい)として報酬をいただいています。

 

しかし、遺言は代理作成できないんですね。

法律で決まっています。

 

なぜか?

理由は以下のとおりです。

 

自筆証書遺言は文字通り「自筆」です。

自分で書かないといけないんですね。

財産目録はパソコンでもよくなりました。

でも肝心の本文は必ず自分なのです。

代理は認められません。

 

公正証書遺言はどうなのかというと、

これは公証人役場で公証人が作成します。

実際は、公証人役場の事務員さんなんでしょうが、

建付け上は公証人が作成します。

つまり、士業が直接作成しているわけではありません。

 

秘密証書遺言は省略。

 

つまり、士業に依頼しても、

士業が直接書くということはないわけですね。

 

じゃあ、士業に頼むのは筋違いというと、

そういうわけではないんです。

 

なぜか?

 

それは、「想いを届ける」ための書き方です。

 

法律的知識がないまま作成すると、

遺言が無効になってしまうリスクがあります。

相続争いをなくすつもりが

新たな争いのタネを作ってしまわないとも限りません。

相続税対策をするつもりが、

実際には余計に相続税がかかってしまう、

なんてこともありえます。

 

ちなみに、財産が少ないほどもめる、というは、

前回のブログのとおりです。

「財産が少ないから大丈夫」ということはありません。

 

そんな落とし穴に落ちてしまわないよう、

法律的な裏付けのある遺言を書くのであれば、

やはり士業に手伝いをお願いするのがいいと思います。

 

ちなみに、

士業は代理作成はできませんが、

文案を考えることはできます。

 

自筆証書遺言であれば、それを丸写しする、

ということも可能です。

 

遺言作成は士業が窓口というは正解です。

代理作成はできませんが、

サポートをすることはできます。

こんな立ち位置となっております。

どうかご理解いただけると嬉しいです。