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相続税の申告の相談に来られて、
「来月中にお願いします。」と言われることがあります。
でも、とてもじゃありませんが、無理なんです。(>_<)
相続税の申告期限はお亡くなりになってから10ヶ月以内。
税務当局もそう簡単に申告できないことを分かっているので、
それで10ヶ月という長い期間を設けていると思われます。
何が時間がかかるかというと、
ひとつひとつの段階があって、
それをすっ飛ばしてできないことが要因の一つにあげられると思います。
その段階というのが、
まず、全財産・全債務の洗い出しのための調査
→名義預金がないかどうかの調査
→名義預金をどこまで申告するかの判断
→相続人でどう分けるかの話し合い
→話し合いの結果で遺産分割協議書を作成
→遺産分割協議書に署名・押印
→その内容に合わせて申告書の作成
これらひとつひとつが、実は結構時間がかかります。
全財産・全債務というのがクセモノでして、
一般の方と専門家では見るところも違ってきます。
一般の方があまり財産として意識していないもの
・名義預金
・家庭用財産
・お亡くなりになってから高額療養費の入金
・介護保険の還付金
・介護施設からの戻り金、など
一般の方があまり債務として意識していないもの
・お亡くなりになってから支払った医療費
・お亡くなりになってから支払った介護施設費用
・市町村民税と固定資産税の分納でまだ納期未到来分、など
結構、細かいんですね。
それらをひとつひとつ丁寧に調べなければなりません。
で、細かいものをあげていくので、
分割の話し合いも細かいところまで決める必要があります。
以前、こんな依頼者がいました。
「だいたいでいいよ!」
「税務署が来ても、俺が責任とるから適当でいいよ!」
「面倒だから、早いとこ終わらせてほしい。」
困ったものです。
税理士がハンコを押して提出する以上、いい加減なものは作れません。
そのことを説明しても理解をしてもらえない。
「俺が責任とるんだから、いいんじゃない!」
と、おっしゃる始末。
責任をとる、とらない、じゃなくて、
税理士としていい加減なものは作っちゃダメなんです。
税務署からすれば、そんなやりとりなんて知ったこっちゃないので、
「いい加減な申告書を作った税理士」として記録に残るんです。
そんな仕事は立場上、できないんです。
というわけで、相続税申告は時間が必要です。
どうかご理解ください。
しかし、大切な方を亡くした遺族に、
これだけの負担を強いる制度ははたしていかがなものか?
と思わなくもありません。
でも、しょうがないのかな、と思うしかない今日この頃です。


