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どの業界にも専門用語というものがありまして、
一般の方と税理士事務所との間で、その言葉を間違えると、
話がつながらなくなることもあります。
いくつか上げておきます。
1.「仕訳」「仕分け」(シワケ)
お客様がこうおっしゃるときがあります。
「領収書とか請求書の『仕分け』しておきました。」
これは「領収書と請求書の整理をしてまとめておきました。」
という意味で使われた言葉ですね。
しかし、会計用語で「シワケ」といえば「仕訳」です。
「仕訳」とは、
「複式簿記にしたがって、取引を借方勘定と貸方勘定に割り振ってその金額を記帳する」
ことを言います。
なので税理士事務所からすると、
「『仕訳』までしていただけてるんですね!ありがとうございます!」
となるんですが、実際に資料を預かり言ったときに、
「あれ、全然『仕訳』されてませんけど・・・」となります。(^-^;
2.「譲渡」「贈与」「譲与」「売却」
一般の方からすると「この4つ何が違うの?」と思うでしょう。
税理士事務所ではちゃんと使い分けられています。
お客様がこう言われるときがあります。
「車を『譲与』したけど、税金はどうなるの?」
これでは何も回答できないんですね。(^-^;
いくつか質問をさせていただいて、初めて回答できるようになります。
「車の『譲与』」では情報の中身を何も確定できないんですね。
まず基本として専門用語としてこの2つがあります。
譲渡・・・有償で所有権を自分から他人に移転させること。
贈与・・・無償で所有権を自分から他人に移転させること。
したがって、「売却」はほぼ「譲渡」のことです。
ただ正しい専門用語は「譲渡」になります。
税理士事務所内部では「売却」ではなく「譲渡」と言います。
そして「譲与」、これはほとんど使いません。
まったく使用されない用語というわけではないんですが、
通常の取引では使われることはない言葉です。
有償なのか無償なのかも使う人の思い込みで変わります。
したがって、税理士事務所とお客様の間で使われることはありません。
税務上の用語としては「譲渡」(有償)か「贈与」(無償)の
どちらかである、と思っていただければいいかと思います。
そして「譲渡」か「贈与」で税金のかかり方が違ってくるので、
それに応じた説明をさせていただくということになります。
他にもいろいろあると思いますが、
代表的なものだけ書かせていただきました。
どうかご理解いただきたいと思います。