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相続での大きな問題は２つあります。

１つは遺産分割の問題です。いわゆる争う家族「争族」です。

もう１つは納税の問題です。そもそも納税できるのか？そしてさらに節税できるのか？

 

私の事務所のお客様の多くは、金沢郊外の地主さん達です。

 

その方たちの場合、争族の方はさほど問題ならないケースが多いです。

というのは「本家の長男がほぼ全部を継ぐのが当たり前」

という意識を家族全体が持っているケースがほとんどだからです。

 

では、問題はというと、納税の問題です。

 

もっとピンポイントで言うならば、

「先祖代々の土地を残したい」

ということです。

 

言い方を変えると、

「自分の代で、大事な土地を手放したくない」

というものです。

 

となると、相続の相談のメインはもっぱら「納税」「節税」の問題になります。

 

その中でも、一番多くなってくるのが「不動産投資」です。

 

生命保険・生前贈与などいろんな節税方法はあるものの、

なんといっても画期的に納税額を減らせるのが「不動産投資」です。

アパート建築といった節税方法の話が多くなってきます。

そして、それを相続するのは本家の長男です。

 

子ども達が均等に相続にするのが当たり前になってきた

都会の人からは想像できない話かもしれません。

また、地方でも家督相続という考え方はどんどん薄まってきています。

 

何十年か経てば「なぜあんな時代遅れなことを考えたんだろう？」

という日が来るのかもしれません。

 

しかし、まだまだ「先祖代々の土地を残したい」という考えは残っています。

その希望に寄り添ってともに知恵を絞るのが私たちの仕事だと思っています。

 

将来的に「時代遅れ」となるかもしれなくても、

目の前に困っているお客様がいらっしゃれば、

その意見に耳を傾けるのが私たちの仕事です。

 

「先祖代々の土地を残したい」という価値観を共有し、

寄り添っていける仕事を、これからも心がけたいと思います。

 

都会にはないかもしれないけど、

地方特有の価値観を大事にした仕事、

それこそが地方の税理士がやるべき仕事だと思います。

 

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