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昨日「ブリを食べたい!」と思って
ブリの刺身を買って帰ったら
妻もブリの刺身を買っていて、
「なんて気の利く妻何だろう!」と思ったものの
結局全部食べきることはできなかった川下です。
「タワーマンション節税」という言葉、
相続税に興味のある人なら
聞いたことがあると思います。
私なりに簡単な言葉で解説したいと思います。
この節税スキームはどんなものだったか?
簡単に言うと、
タワーマンションを買うと相続税の節税になる、
というスキームでした。
相続税の財産評価(金額を決めること)は
主に財務省が定めた「財産評価基本通達」に
したがって決められています。
タワーマンションの場合、
この「財産評価基本通達」にしたがって評価すると
時価よりもかなり小さい金額になる、
という特徴があったんですね。
なので、
お亡くなりになる直前にタワーマンションを買って、
お亡くなりになった後に
買ったときと同じくらいの金額で
そのタワーマンションを売り抜ける、
ということが起こっていました。
これをすると、
相続税の計算の基準であるお亡くなりになった日、
この日に限って言うと、財産が少なくなっている、
という状態で相続税の計算ができたのです。
どれぐらい安くなっていたかというと、
ケースバイケースだとは思いますが、
時価の5分の1(3億円が6千万円)という
ケースもあったようです。
これに対して、国税庁もだまってはいません。
「時価評価すべき」という処分をしました。
その結果、裁判をとなり、
最終的に最高裁の判決が最近出たわけです。
「時価とすっげー離れてたら、時価で計算すること」
という文言が「財産評価基本通達」に入れあったので、
それを適用したわけですね。
「すっげー離れてたら」というところが問題で、
漠然としてて実際にはそんな感じにしてもいいのか
判断がなかなか難しかったんですが、
最高裁は「それでいいよー。」と判断したわけです。
ということで、
このタワーマンション節税にはフタがされました。
「財産評価基本通達」もタワーマンションについては
評価方法が変わります。
これが、タワーマンション節税騒動です。
※分かりやすさのため、かなり表現方法を変えました。
ご了承のほどよろしくお願いいたします。
節税スキームにフタがされることはよくあります。
いたちごっこになっていますね。
私の周りには「タワーマンション節税をしたい」
という方はいなかったので、私はしたことはありません。
ただ言えることは、
極端な節税方法は「節税」ではなく、
「脱税」に近い「税逃れ」と言えるもので、
近い将来、国税庁によってルール変更を
間違いなくされるものである、ということです。
ちなみに、
私は節税スキームの中でも
極端なものはおすすめしていません。
極端なものは「脱税」に近いものが多いんです。
一歩間違えると「脱税」ととらえられかねません。
そんな危ない橋は渡るべきではありません。
どこからが極端な節税スキームかは
意見が分かれるかと思います。
現状では、そこは税理士の良心によるしか
ないのではないかと思います。