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さて、今の戸籍の単位ですが、「夫婦と未婚の子」となっています。

なので、未婚の子が結婚すると、新しい戸籍が編成されます。

 

戦前は違っていました。

「家督相続」なんて言い方もありますが、戸籍の単位も「家」でした。

なので、一つの戸籍に兄弟や兄弟の嫁、孫や孫の嫁なども含まれ、

大所帯で人数の多い戸籍でした。

 

戦前はいろんな点で「家」が単位だったんですね。

「家督相続」は主に長男が、全財産をそのまま相続する制度です。

今のように、兄弟間は等分で分けるという法律ではありませんでした。

家族のことは「家」単位で考える制度になっていました。

 

では、「家」の制度がいいのか、今の等分で分ける制度がいいのか、

どちらがいいのでしょうか?

これは、

人それぞれの考え方なので、どちらがいいとはいえません。

今の法律は「兄弟間は等分で分ける」制度になっている、

という事実があるだけです。

 

しかし、地方ではまだ「家」制度の影響が残っているところが多いでしょう。

都会ではドライに兄弟は等分で分けるようになっているのでしょう。

法律では後者ということになりますが、

価値観や倫理観はまた別物なので、

どちらがいいとかは決めつけることはできないでのではないしょうか。

 

さて、

「家」制度はともかくとして、

相続が開始すると、相続人を調べて確定させる必要があります。

その際、生まれてから死ぬまでの戸籍をとって確認することになりますが、

戦前と戦後では戸籍の単位が違う、ということを念頭に置いて、

相続人が誰なのかを調べる必要があります。

 

戸籍を読み解くにはある程度の知識が必要です。

戦前と戦後で法律が変ったというのも大事な知識です。

ぜひ覚えておきましょう。