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さて、昨日の日曜日の朝、とある朝活で講師をつとめてまいりました。

 

「もめた相続、もめなかった相続」という10年前に作ったコンテンツ、

これにちょっとアレンジを加えて10年ぶりの講師でした。

 

お話をさせていただいて、その後質問を受けましたが、

その際に感じたのは、

まだまだ相続税は馴染みのない税金なんだなあ、ということ。

 

以前のブログでも書きましたが、

現在はお亡くなりになる方のうち10%が相続税がかかります。

平成27年の税制改正以前は約4%でしたから、

対象者が2.5倍に増えています。

 

しかし、10%は10%なんですね。

残り90%の人にとっては無縁の税金です。

 

というわけで、どんな場合に相続税がかかるかおさらいです。

 

相続税は、遺産の額が一定金額を超えると、

その超える部分に対してかかってくる税金です。

その一定金額のことを「基礎控除」といいます。

 

で、その「基礎控除」の計算式が次のとおり。

3000万円+600万円×法定相続人の数

 

具体的に説明すると、

お父さんが亡くなって、相続人が妻と長男・二男の合計3人の場合、

3000万円+600万円×3=4800万円

お父さんの遺産が4800万円以下なら相続税はかかりません。

(生前贈与などで例外があるので、詳しくは別途ご相談ください。)

ちなみに、

平成27年改正前だと、5000万円+1000万円×3=8000万円でした。

 

相続税がかかる人の割合は10%、

つまり10人のうち1人です。

これを少ないと見るか、多いと見るか、

それはそれぞれだと思います。

 

しかし、最近相続税がかかっている人の財産内容を見ると、

「こんな普通の人でも相続税がかかるんだな」と思います。

 

現役時代は堅実なところにお勤めをしていて、

お金を使うような趣味を持たず、つつましやかな生活をしていて、

バブル時代には郵便局で定額貯金でコツコツ貯めていた人、

そんな人は気がつかないうちに財産が貯まっています。

結構、身近に相続税がかかる人はいるんだなあ、という感想です。

 

「うちは相続税なんてかからない」などと決めつけず、

ちょっと見直してみてはいかがでしょうか。

今ならまだ節税対策がうてるかもしれません。