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ネットフリックスの申告漏れを、
親子のやり取りに例えると、
こんな感じかなあ、と想像してみました。
古物商会社経営の子と、骨董品が好きな親の会話。
親「お前が仕入れたあの掛け軸、わしにただで譲ってくれ。」
子「ただであげたら、贈与税とか税金の問題が出てくるよ。」
親「じゃあ、税金の問題が出ない程度に売ってくれ。」
子「といっても、80万円で仕入れた掛け軸だよ。」
親「じゃあ、81万円で売ってくれ。」
子「ふつうはもっと利益を乗せて売るんだよ。」
親「いくらなら税務署は何も言わない?」
子「うーん。じゃあ、85万円にしとく?これなら大丈夫かな。」
親「じゃあ、それで。」
子「親父だからだよ。」
親「サンキュー。」
数年後。
税務署「こんにちは。税務調査です。」
子「はい。どうぞ何でも見てください。ご協力いたします。」
税務署「お父さんに売った掛け軸ありますよね。」
子「はい。85万円で売ったやつですね。」
税務署「これ、普通に売ったら250万円でしょ?」
子「いえ、85万円ですよ。」
税務署「いやいや、他の古物商もそんな金額で売りますか?」
子「いや、そんなもんですよ。」
税務署「そんなことないでしょ。」
子「そんもんですって。」
税務署「そんなことないですよ。こんな事例もありますよね。」
子「でも、あんな事例もありますよ。」
ケンケンガクガク。
その夜。
子「税務署にこんなこと言われたよ。」
親「本当なら、いくらで売る予定だった?」
子「そんなの分かんないよ。
ほしいと言う人がいれば1000万円でも売れるし、
ほしいと言う人がいなかったら1万円でも売れないよ。」
親「税務署の250万円っていうのは何なんだ?」
子「過去のデータとか、他の業者の平均とかなんじゃない?」
親「じゃあやっぱり250万円が正しいのか?」
子「そんなの分かんないよ。」
親「このまま拒否したら、どうなるの?」
子「裁判かなあ。」
親「裁判になったら費用もかかるし、世間体もよくないんじゃないか?」
子「そりゃそうだけど。」
親「あのとき、あんなこと言って悪かったな。」
子「でも、そのときの判断では、それで別に間違ってなかったと思うよ。」
親「ところで、友達にあの掛け軸を見せたら、すっごく評判いいんだよ。」
子「まじ?」
親「いくらなら買う?って聞いたら、250万円ぐらいならって言われたよ。」
子「まじかよー。税務署の言ってる金額と変わらないじゃん。
そんな金額、親父に売ったときには分からない金額だよ。」
親「そうかもしれんな。でも、税務署とケンカしても良くないよ。」
子「確かにそうなんだけど。あーもう。」
数日後、子は税務署の提示通り250万円で計算しなおして申告しましたとさ。
以上。