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クラウド会計ソフトでの、銀行や公庫から借入の返済の仕訳登録ですが、大丈夫ですか?

ひょっとして勘定科目を「借入金」だけで登録していませんか?

実はそれ、間違いです。

 

結論を先に書くと、以下の仕訳が正解です。

(長期借入金)70,000 (預金)81,234 北國銀行 証書貸付
(支払利息) 11,234

その理由は以下に書きたいと思いますが、

「そんなこと知ってるよ」という方は読まなくて結構です。

「知らない」「しっかり知っておきたい」という方は是非読んでください。

 

まず、当たり前の話ですが、

銀行や公庫から借入をしたら、当然返済をしないといけません。

60回とか72回とか、毎月少しずつ返済になります。

 

ここで、返済のとき、利息も一緒に払ってるってことをご存知ですか?

 

通帳の履歴には「ご返済」とか「証書貸付」とか「セイサクコウコ」とか印字されて、

金額は1件だけしか記載されていない場合が多いのかなと思います。

でも、実は借金を返すときには「利息」もその金額に含まれているんです。

 

純粋に借りたものを返す、その部分を「元金」といいます。

「元金」を返済するときに、一緒に払うものを「利息(または利子)」といいます。

実は毎月の返済額は、「元金」と「利息」の合計額なのです。

 

「元金」と「利息」の内訳はどうやったら分かるかというと、

借入をした後、金融機関から「返済表」という表が届きます。

そこに返していくときのスケジュール表のような明細が書いてあるんです。

その「返済表」を見て、毎月の内訳を把握するのです。

 

ちなみに、税理士事務所はお客様からその「返済表」をお預かりして、

「元金」と「利息」の内訳を把握して、仕訳に反映しています。

 

クラウド会計ソフトをご自分でされる方も、

税理士事務所がやっているやり方と同じように、

「元金」と「利息」を分けて仕訳に反映する必要があるんです。

 

そのとき使う勘定科目が、

「元金」部分は、(長期借入金)です。分類では「固定負債」です。

「利息」部分は、(支払利息)です。分類では「営業外費用」です。

 

これをやっておかないと、本来経費で落とせるはずの「利息」が経費計上できず、

余計な税金を納めることになりますので、ご注意ください。

 

ちなみに、返済金額全体を(支払利息)で全額経費にはできませんよ。(^-^;

(元金部分の返済は経費にならないという意味です。)

借りたものを返すだけなので、経費になりません。

借りたときに収入にあげていないのと同様、返したものも経費にできません。

 

以上、借入金を返済したときの仕訳についてでした。