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さて、前回の続きです。
消費税を原則課税で計算しているAさん、
Bさんが「インボイス登録事業者」にならないことを知りました。
このことを持ち帰り、顧問税理士などに相談。
その結果、出した結論とは?
Aさん、Bさん、それぞれどんな影響が出てくるのでしょうか?
4つのパターンが想定されます。
1つ1つ見ていきましょう。
登録事業者になりさない。
A「Bさん、うちとしての方針が出ました。」
B「はい。」
A「Bさん、インボイス登録事業者になってください。」
B「え?そんなことしたら、私は消費税を納めないといけないんですが?」
A「Bさんが登録しなければ、うちがその分をBさんにも国にも払うことになります。」
B「え?そうなんですか?」
A「うちは、消費税の二重払いはするつもりはありません。」
B「はあ・・・」
A「Bさんとの取引は継続したいと考えています。ご検討お願いします。」
B「は・・・」
BさんはAさんに「インボイス登録事業者」になるよう圧力をかけられました。
消費税分値引きしてください。
A「Bさん、うちとしての方針が出ました。」
B「はい。」
A「Bさん、44万円を40万円にしてください。」
B「ええ!?消費税分の値引きは法律違反では?」
A「法律うんぬんではなく、うちとしては安いところから仕入れるだけです。」
B「ええ?そんな・・・。」
A「そうしないと、うちが消費税の二重払いになるんですよ。わかってください。」
B「ええ?でもうちが消費税を・・・」
BさんはAさんに消費税分を値引きをするよう圧力をかけられました。
自然消滅・・・
A「Bさん、うちとしての方針が出ました。」
B「はい。」
A「最後の確認です。『インボイス登録事業者』にはならないんですね。」
B「はい。そのつもりです。」
A「そうですか。承知いたしました。長い間、お世話になりました。」
B「・・・?どういう意味ですか・・・?」
A「いえ、お気になさらないでください。」
Bさんは二度とAさんから受注することはなくなりました。
一番可能性が少ないパターン
A「税理士先生、どう思いますか?」
税理士「このままでは、Aさんは消費税の二重払いになります。」
A「でも、Bさんはいい業者さんなんですよ。」
税理士「Bさんの分もかぶるとおっしゃるなら、私もそこまで言いません。」
A「分かりました。Bさんにも消費税分払うし、国にも消費税を納めます。」
税理士「分かりました。Aさんがそこまでおっしゃるならしょうがないですね。」
Aさんが負担が増えることを受け入れ、Bさんとの取引はそのままとなりました。
どのパターンになるかはケースバイケース
どのパターンになるかはそれぞれではないでしょうか。
今までのお付き合いの深さにもよるでしょう。
一概には「これ」というものはないと思います。
でも、一番多いケースは、1番最初のケース、
「インボイス登録事業者」になるよう圧力をかけられるケースではないでしょうか。
すでに話し合いが終わったところ、
これから話し合いがあるところ、
話し合う余地もなく自然消滅になるところ、
それぞれだと思います。
十分、検討いただいた上で、
これからの対応を検討していただきたいと思います。
ちなみに、これらは典型的なパターンです。
例外のケース・方法はこれからまた書いていこうと思います。