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まず「キャッシュフロー」という言葉はご存知でしょうか?

「お金の流れ」です。

 

では「損益」は?

もうかったか、もうかってないか、の数字ですね。

 

この2つ似ているようで、違うんですね。

経験を積んだ経営者ならお分かりの話ですね。

ではなぜ違ってくるのか?

 

いろいろありますが、主なものを3点紹介します。

 

1.借入の元金返済部分は経費にはならない。

 

借入の返済は全額経費にはなりません。

借入の返済には「利息」と「元金」があります。

「利息」は経費ですが、「元金」は経費ではありません。

 

借金をしたとき収益にはしてないですね。

同様に返した時も経費にはなりません。

借入はそんな処理をします。

 

お金は出ていくけど、経費にならない。

ここで差が生まれてきます。

 

2.減価償却費は経費です。

 

1とは逆パターンです。

減価償却費はお金は出ないけど、経費になります。

 

減価償却費とは、高額な資産を買ったときに、

2年以上に渡って経費にしていく経理処理です。

 

2年目以降はお金は出て行かないけど、

減価償却費として経費だけ計上されます。

 

ここでも差が生まれるというわけです。

 

3.売上の計上時期と入金時期

 

売上はいつ計上するのか?

モノを渡したとき、または、サービスを提供したとき、ですね。

入金したときではないのです。

 

例えば、5月にモノを引き渡して、

クレジットカードだと6月入金になりますよね。

そういうことです。

 

建設業だと「手形」というものもあり、

入金が数ヶ月先になることもあります。

 

その裏返しで、経費の計上時期と出金時期、

というところでも差が生まれます。

 

 

ちなみに、会社がつぶれるときは、

「損益」がマイナス(赤字)のときではありません。

「キャッシュフロー」がマイナスでお金がなくなったときです。

 

もうかったか、もうからなかった、の「損益」ではなく、

お金があるかないかの「キャッシュフロー」で、会社はつぶれます。

 

この似て非なる2つの指標、どちらが大事かというと、

両方大事です。

 

税理士事務所が作る試算表では、両方を意識しましょう。

経営は生き物、試算表は健康診断結果です。

活用していきましょう。