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「手元にお金がないのに、こんなに利益が出てることになってるの?」
たまに聞きますね。
なぜ、こんなことが起こるのか?
1.会計の損益とお金の動きが一致しないことがある。
代表的なのは、銀行の借入返済ですね。
借りた・返したは、利益でなければ経費でもありません。
お金は動きますが、会計上の損益とは関係ないんですね。
ちなみに利息部分は経費になります。
しかし、元金部分の返済は経費ではありません。
会計上の利益と違いが出てくるのは、この元金部分です。
たまーに、銀行への返済が経費にならないのは意味が分からない、
とおっしゃる方がいらっしゃいます。
そんな方に対していうのが、
「お金を借りて入金したときに、収入にあげませんよね?
だから返したときも経費にならないんですよ。」
ということ。
これで理解される方が多いと思います。
2.生活費は経費にならない。
日々の食費や、子供の教育費、自身の遊興費、
これらは経費になりません。
当然ですよね。
でも、事業用の口座からは確実に出金されていきます。
個人事業主の場合、「自身への給料」という概念はありません。
収入から経費を引いて残ったものが全て所得です。
なので、経費になるもの以外の出金はすべて生活費(家計費)です。
生活費も経費だと思っている方はほとんどいないと思います。
(たまにいるかもしれませんが。)
したがって会計上の利益には、
生活費で使ってしまったもの含まれているのです。
お金が残っていなくても当然なんですね。
問題は、生活費を自分が考えているより多く使っているときです。
「生活は月10万円だ」と思っていたのに、
実際に集計してみたら20万円だった、ということがあります。
そこが認識の大きな違いを生んでいることがあります。
その点は今一度振り返ってみる必要があるかもしれません。
会計の損益と資金繰りとは一致しない理由がお分かりになったでしょうか。
まだ他にもいろんな理由がありますが、代表的なものをあげました。
どうしても難しい方は、税理士と二人三脚でお金の見方を身に着けましょう。
税理士は中小零細事業者のパートナーです。