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ちょっと前まで、クラウド会計ソフトといえば、

「マネーフォワード」か「freee」しかありませんでした。

なので、クラウド会計ソフトを考えるとき、

どうしてもこの2社の比較になります。

 

今は「弥生」など、従来のインストール型ベンダーが

クラウド会計ソフトに参入してきていて、

いろんな選択肢が増えています。

 

でも、やはり「マネーフォワード」「freee」の2社は、

先行者利益があり、広告宣伝の面でも強く、

シェアを多く確保しているものと思われます。

 

弊事務所はというと・・・

「マネーフォワードクラウド」推しです。

 

当初は「freee」も推していました。

 

しかし、「freee」の経営姿勢・開発姿勢には共感を持てず、

「freeeはお勧めできないから、」という理由で、

「マネーフォワードクラウド」一本になっていきました。

 

その問題の「freee」の経営姿勢・開発姿勢ですが、

「税理士事務所側に寄り添う姿勢が見られないこと」

というのが大きな問題だと感じていました。

 

複式簿記を基礎とした記帳に慣れたものにとっては、

「freee」の独特の概念は馴染めない、

という大問題があります。

 

「業務効率化」をうたうクラウド会計ソフトですが、

この概念の相違による壁は、

「業務の非効率化」をともなうものでした。

 

従来、2時間で終わる作業が4時間かかるなど、

概念の違い・その違いからくる操作方法の煩雑さから、

税理士事務所にとっては逆に「非効率」な面が大きくありました。

 

そんなことがあるので、

弊事務所を含めた全国の税理士事務所から「freee」に対して、

もっと複式簿記の概念に寄り添った操作性を求める声が

かなりあがったと思われます。

 

しかし、そのとき「freee」がやっていたのは、

テレビ広告をガンガン流すなどのシェア獲得のための資本投下、

少なくとも私にはそう見えました。

 

実務で不都合が生じて「freee」に問い合わせると、

明らかに会計や税務の知識不足なスタッフが対応します。

専門用語が通じないんですね。

 

簡単な操作方法なら対応してもらえるんですが、

「税務でこうなっているから今の仕様ではまずいんだけど、

こんな場合の対処の仕方はどうすればいいんですか?」

なんて質問をした日には、税務の取扱いを1から10まで

電話口のスタッフに説明しないといけませんでした。

 

そうやって伝えたとしても、

電話口のスタッフに基本的な知識がないので、

開発の担当者部署にその声を伝えるまでに、

もう全然伝わらない伝言ゲームになるんだろうな、

ということが容易に想像できました。

 

時間が経っても、その対応がなかなか進歩しない状況が続き、

「これ以上の期待は無理だな」と思ったわけです。

 

残念ことではありますが、

「税理士事務所のほうを向いてくれない会社」

というイメージを「freee」には持っております。

 

今は変わったのでしょうか?

ネットの声を見ていてもそのような声を見つけることができないので、

以前と変わらないんだろうな、と思っております。

 

それでも、「freee」を推している税理士事務所はありますね。

あの独特の概念に馴染むことができた方々だと思います。

素晴らしい柔軟な頭脳をお持ちの方なんだろうなと思います。

 

税理士事務所を後回しにしていた経営姿勢・開発姿勢はどうなんでしょうね。

もうちょっと税理士事務所を向いてくれるようになったでしょうか。

もっと税理士事務所のほう向いてもらえれば、

また「freee」のほうを向く可能性は十分あります。

 

使いやすいクラウド会計ソフトを使うのは自然な流れだと思いますので。