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さて、個人事業を法人化するメリットですが、
一般的に「節税」というイメージを持っている方が多いかと思います。
しかし、それには大きな落とし穴があります。
確かに税金は減るんですが、社会保険が同じくらい増えます。
なので、細かい計算は必要ですが、
合計の負担は同じくらいになることが多いです。
「節税」にはなっても「節約」にはならないケースが多いです。
では、法人化のメリットは何か?
1.社会的信用
社会的信用がそんなに大きく変わるかというと、
そうでもないこともあります。
つまるところ、「受け手の問題」です。
「法人」に信用を置くかどうかは受け手次第です。
取引条件になっているところもあるかもしれません。
いろいろ違ってくるのかもしれません。
結局は相手の捉え方次第なんですね。
法人化することで信用力が上がるのであれば、
それは十分な法人化の魅力の一つだと思います。
法人にすることでステップアップの道が開ける、
ということも十分あることです。
2.社会保障
法人になると厚生年金に加入することになります。
会社役員になると、給料をもらうという法的位置づけになり、
国民年金から厚生年金に制度が変わります。
将来の年金額、遺族年金等の条件など、
厚生年金のほうが保障が手厚くなっています。
法人化にともなう魅力の一つです。
これは大きな魅力といえるでしょう。
それに対してデメリットは?
1.社会保険料の増加
これは税金の減少と裏腹の問題なのでおいときます。
2.手続きの増加、それにともなうコストの増加
前述のとおり、法人になると、
給料をもらう立場という法的位置づけになります。
それにより手続きは増えます。
社会保険の手続、給料からの税金天引きの手続、
社会保険労務士にお願いする必要があるかもしれません。
インターネットバンキングもそれなりの額になります。
税理士費用も個人時代より割増しになるとことが多いはず。
株主総会、出張旅費規程、退職金規程、就業規則、
いろんな手続き・規則が増えてくるかと思います。
でも、それは事業が大きくなると当然増えること、
法人化に限ったことではないかもしれませんね。
以上のことなどを考慮して、
それでも、法人化したいのであれば、
それは是非、法人にすべきでしょう。
確定申告が終わって数か月のこの時期、
今が法人化する人が一番多い時期かもしれません。
ぜひ検討してみてください。