野々市・金沢・白山市を中心に活動している「かわした税理士のブログ」へようこそ!
自民党総裁選で、
「手取りを増やす」ために「最低賃金1500円」、
なんて話が出ていましたね。
でも、それじゃあ、
事業主は雇用を減らす決断をせざるをえないから、
雇用の機会自体が減るんじゃない?
とか、
社会保険の収入の壁が超えやすくなって、
むしろ手取りが減るんじゃない?
とか、思っていました。
理想とするところはわかったけど、
そのやり方じゃ実現できないんじゃない?
という感想を持っていました。
そして今、
「基礎控除の増額」がニュースになっていますね。
なるほど、と思いました。
インフレ、賃上げ、
いろんなものの金額水準が上がっています。
貨幣価値が落ちてきています。
その状況で、所得控除や税率構造が変わらなかったら、
これって実質的な増税ですよね。
それを解決するのが「基礎控除の増額」、
なるほどです。
インフレ、賃上げ、に比例して、
税金の非課税部分を増やす、
これなら実質的な増税にはなりません。
事業主も税負担がやわらぎ、雇用を考える余地が出てきます。
すごく理にかなっているな、と思いました。
ただ、税金面の手当だけだとアンバランスなのは当然なので、
これに合わせて社会保険も、という話になるはず、
と私は思っています。
収入層によっては、
むしろ社会保険の負担のほうが大きいですしね。
税負担と社会保険の負担はセットですよね。
この政策、とても理にかなっているので、
増税をしたくてたまらない人たちや、
どんな政策でも反対したくてたまらない人にとっては、
手強い話になるのではないかと思います。
最近では、年末調整の廃止という話題もありましたし、
まともで検討の価値のある税金の政策が
世の中に出てくるようになってきたなあと思います。
ネット時代が進んできて、
情報統制が効かなくなってきて、
自由な意見が国民の耳に届くようになったのでしょうか。
地方の一税理士にはそこらへんの事情はわかりませんが、
面白い時代になってきましたね。