野々市・金沢・白山市を中心に活動している「かわした税理士のブログ」へようこそ!

 

税理士事務所に請求書や領収書を渡したら、

ちょちょいのちょいで決算書や申告書ができる、

なんて思っていませんか?(^-^;

 

もし、そうだとしたら大間違いです。

 

今日、請求書や領収書を渡して、

明日には試算表ができている、

なんてことはありえません。(^-^;

 

1つ例をあげましょう。

 

××商事への44万円の領収書があったとします。

この領収書の処理にどれだけ時間がかかるか?

 

まず、領収書発行者の××商事について。

これを××商事からもらったあなたは、

何の費用かということを理解しています。

 

しかし、税理士事務所は何の費用かまったく分かりません。

「××商事って何をする会社?」

「仕入?広告宣伝費?器具備品?」

しょうがないので、お客様に聞くしかありません。

 

税理士事務所「この領収書の内容は何ですか?」

お客様「経費です。」

いやいやそんなこと聞いてるんじゃないんですけど。(^-^;

 

税理士事務所「備品か何かですか?」

お客様「備品です。」

ようやく少し絞れました。

 

税理士事務所「どんな備品ですか?」

お客様「パソコンです。」

 

さあ、ここで固定資産にあげるものかどうか、

その判定をしなければなりません。

 

税理士事務所「詳しい内容の分かる明細はありますか?」

お客様「ありません。」

さあ、困りました。

 

税理士事務所「1台の値段ですか?」

お客様「2台です。」

1台が30万円未満なら、全額減価償却できます。

1台あたりいくらかが問題です。

 

税理士事務所「それぞれいくらですか?」

お客様「分かりません。」

・・・困りましたね。

 

税理士事務所「1台が30万円未満なら全額償却できるんですが・・・」

お客様「じゃあそうしてください。」

そういう話ではないんです。(^-^;

 

税理士事務所「その2台は同じものですか?」

お客様「はい、同じものです。」

税理士事務所「じゃあ、半分ずつにしますね。」

こんなんでいいのだろうか?と思いつつ、

これで進めるしかないようです。

 

税理士事務所「インボイスのT番号が書いてませんけど」

お客様「そうなんですね。」

税理士事務所「これだと消費税の計算上、引けません。」

お客様「それは困ります。」

税理士事務所「じゃあインボイスをもらってください。」

お客様「分かりました。」

はい、これで今日の解決は無理です。

次の処理は××商事の対応次第です。

 

領収書をもらっても、内容確認が必要な事項は山ほどあります。

内容によっては、確認に時間がかかります。

今日、請求書・領収書をもらって、明日には試算表ができてる、

なってことはありえないのです。

 

もっというと、

税理士事務所は多くの顧客を抱えています。

請求書・領収書を預かっても、すぐにとりかかれるとは限りません。

 

税理士事務所はただ集計しているわけではないんですね。

試算表はいろんな確認を行った上でできるものです。

 

このような事情をご理解いただき、

税理士事務所とうまくお付き合いをしてください。

資料は早めに渡しましょう。

確認には時間がかかるものですので。